恥をかかない親戚の四十九日。かける言葉《例文16選》と服装・香典マナー

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こんにちは。ラクママLIFE運営者の「ラクママ」です。

親戚の四十九日法要に参列するけれど、遺族にどんな言葉をかけたらいいんだろう…

逆に、自分が施主(遺族)として、親戚にどんな挨拶をすればいいの?

四十九日法要は、故人にとっても遺族にとっても大切な節目です。親戚という近い立場だからこそ、失礼のないように、でも堅苦しくなりすぎず、心からの気持ちを伝えたいと思いますよね。

  • 「この場合の服装は?」
  • 「香典の表書きは御霊前でいいんだっけ?」
  • 「お供え物はどうしよう?」

と迷うことが多いです。

特に、かける言葉の例文や、使ってはいけない忌み言葉、さらには浄土真宗のように特定の言葉がNGとされるケースもあって、本当に気を使います。

この記事では、四十九日で親戚にかける言葉に悩んでいるあなたへ、参列者側と施主側、両方の視点から、具体的な言葉の例文や、服装・香典・お供え物などの基本マナー、呼ばれてない場合や欠席する場合の対応まで、幅広く解説していきますね。

本記事のポイント

  • 親戚(参列者)として遺族にかける言葉
  • 施主(遺族)として親戚に挨拶する例文
  • 服装や香典、お供え物などの基本マナー
  • 欠席する場合や呼ばれてない時の対応
目次

四十九日、親戚への言葉かけと参列マナー

まずは、親戚として法要に「参列する側」の立場になった場合の、言葉かけやマナーについて見ていきましょう。故人を偲ぶ気持ちと、遺族を労わる気持ちを伝えることが何より大切ですね。

参列者が遺族にかける言葉 例文

親戚として参列する場合、遺族も親戚であることが多いですが、深い悲しみの中で準備を進めてきた遺族(施主)への配慮が重要です。

言葉は簡潔に、心からの気持ちを込めましょう。長々と話し込むのは、かえって負担になってしまうこともありますからね。

会場到着・受付での挨拶

会場に到着したら、まずは施主や遺族の方へご挨拶します。葬儀からまだ49日、日が浅いので、改めてお悔やみの言葉を添えても失礼にはあたりません。

香典やお供え物を持参した場合は、このタイミングでお渡しするのがスムーズです。

<例文>

  • 「本日はお招きいただきまして、誠にありがとうございます。〇〇様(故人)のために、心からお祈りさせていただきます。」
  • 「ご案内いただき、恐れ入ります。本日は心を込めてお参りさせていただきます。」
  • 「皆様、お変わりございませんか。〇〇様の四十九日、早いものですね。まだ信じられない気持ちです。」
  • (香典を差し出しながら)「御仏前(ごぶつぜん)にお供えください。心ばかりですが、〇〇様(故人)の好物でしたので…(とお供え物を渡す)」

会食(お斎)での会話

法要後の会食(お斎:おとき)は、故人を偲び、思い出を語り合うための大切な時間です。精進料理が基本でしたが、最近は多様化していますね。

適切な話題は、故人の生前のエピソード、趣味、人柄が偲ばれるような和やかな思い出話です。「あの時、こんなことがあって楽しかったね」と、故人を懐かしむことで、遺族の心の慰めにもなるかもしれません。

逆に、避けるべき話題もあります。

<会食で避けるべき話題>

  • 後述する「忌み言葉」
  • 親戚同士であっても、相続や財産に関する込み入った話
  • 政治や特定の宗教の議論
  • 過度に明るい自慢話や、自分の商売の話

久しぶりに親戚が集まると、つい話が盛り上がりがちですが、あくまで遺族を労う場です。

私たち参列者が盛り上がりすぎて、遺族が疎外感を覚えてしまわないよう、静かに遺族の話に耳を傾け、故人を偲ぶ気持ちを共有する姿勢が求められます。

法要終了・退出時のかける言葉

法要と会食が終わり、退出する際には、再度、遺族への感謝と労いの言葉をかけます。遺族は法要後も片付けなどで忙しいことが多いので、簡潔に伝えるのがポイントです。

<例文>

  • 「本日は、大変心のこもったお式でございました。〇〇様(故人)もさぞお喜びのことと存じます。」
  • 「(忌明けを迎え)これでひと区切りですね。まだお寂しいことと存じますが、どうぞお身体を大切になさってください。」
  • 「皆様、これからまだお忙しいことと存じますが、どうぞお疲れが出ませんように、ご自愛ください。」
  • 「とても心安らぐお式でした。皆様どうぞお元気でお過ごしください。」

施主から親戚へ。挨拶の基本

次に、法要を主催する「施主(遺族)側」として、参列してくれた親戚にかける挨拶です。

法要の準備で心身ともにお疲れの中、大勢の前で挨拶をするのは大きな負担ですよね。

でも、一番大切なのは「故人のために、貴重な時間を割いて集まってくれたことへの感謝」を伝えることです。

上手な話術や暗記は一切不要です。

事前に話す内容をメモにまとめておき、当日それを見ながら挨拶をしても、まったくマナー違反にはなりません。

大切なのは、時折参列者の顔を見ながら、感謝の気持ちを自分の言葉として伝えることです。これを知っておくだけで、だいぶ気が楽になるかなと思います。

施主が挨拶を行うべき主なタイミングは「3回」あります。

法要開始前の挨拶

参列者(親戚)が集まったのを確認し、法要の開始を告げるとともに、参列への感謝を簡潔に伝えます。

<例文>

本日は皆様、ご多忙の中、故 〇〇(故人の名前)の四十九日法要に(ご参列/お集まり)いただき、誠にありがとうございます。

これより、〇〇の四十九日法要を執り行いたいと存じます。本日は一日、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

法要終了時(中締め)の挨拶

読経や焼香が滞りなく終わったことへの感謝を述べ、この後の予定(納骨式や会食の案内)を伝えます。

<例文(会食がある場合)>

皆様、本日は誠にありがとうございました。おかげさまをもちまして、滞りなく四十九日の法要を終えることができました。〇〇(故人)も、皆様にお集まりいただき、さぞ喜んでいることと存じます。

(※この後に納骨式がある場合:「この後は、〇〇寺の墓地にて納骨式を執り行います。お手数ですが、バスまでご移動をお願いいたします。」などを加える)

この後は、ささやかではございますが、お食事の席(お斎)をご用意しております。どうぞ皆様、故人の思い出話などを伺いながら、ごゆっくりお過ごしいただければと存じます。

会食終了時(結び)の挨拶

法要全体の締めくくりとして、改めて感謝と、今後の変わらぬお付き合いをお願いする言葉、そして引き出物の案内を行います。

<例文>

皆様、本日は長時間にわたり、誠にありがとうございました。名残は尽きませんが、皆様もお疲れのことと存じますので、これにてお開きとさせていただきます。

今後とも、〇〇(故人)生前と変わらぬお付き合いを賜りますよう、お願い申し上げます。

ささやかではございますが、心ばかりの品(引き出物)をご用意いたしました。お帰りの際にお持ち帰りください。本日は誠にありがとうございました。

僧侶へのお布施の渡し方と言葉

施主の大切な役割として、僧侶への挨拶とお布施の準備もあります。

渡すタイミングは、全ての法要が終了し、僧侶が着替えを済ませてお帰りになる前が一般的です。

会食に僧侶が参加されない場合は、法要後、会食が始まる前にお渡しすることもあります。

渡し方は、お布施を袱紗(ふくさ)から取り出し、切手盆(きってぼん)と呼ばれる小さなお盆(なければ袱紗の上)に載せ、僧侶から見て表書きの文字が読める向きで差し出します。

<かける言葉(例文)>

  • 「本日は、〇〇(故人)のために、ご丁寧なお経を賜り、誠にありがとうございました。」
  • 「おかげさまで、無事に四十九日法要を終えることができました。どうぞお納めください。今後ともよろしくお願いいたします。」

身内だけの法要。かける言葉は?

最近は、ごく近しい親戚、本当に身内だけで四十九日法要を行うケースも増えていますね。私の周りでもよく聞きます。

参列者側として

基本的なマナーは同じですが、よりアットホームな雰囲気の場合もあります。

儀礼的な言葉に加えて、

  • 「お変わりありませんか?」
  • 「お顔が見られてよかったです」
  • 「あまり無理なさらないでくださいね」

といった、相手の体調や心情を気遣う温かい言葉をかけると、より気持ちが伝わるかなと思います。堅苦しさよりも、心からの労いの気持ちが大切ですね。

施主側として

身内だけの場合、上記のような堅苦しい「3大挨拶」は省略し、もっと簡素化することも多いです。

例えば、開始前に「今日は集まってくれてありがとう。よろしくお願いします」と一言伝え、会食の最後に「今日はありがとう。これからもよろしくね」と締めるだけでも、感謝の気持ちは十分伝わると思います。

<注意点>

たとえ身内だけの法要であっても、僧侶を呼んで読経をお願いしている場合は別です。

僧侶は「身内」ではありません。僧侶に対する丁寧な挨拶(開始時やお布施を渡す時)は、省略せずにきちんと行いましょう。

注意!使ってはいけない忌み言葉

法要の場で、うっかり使ってはいけない「忌み言葉(いみことば)」があります。これは、不幸が重なることや不吉なことを連想させるため、昔からの慣習として避けられています。

知らずに使ってしまっても、すぐにマナー違反だと責められることはないかもしれませんが、知っておくに越したことはありません。

種類避けるべき言葉(忌み言葉)言い換えの例
重ね言葉 (不幸が重なる連想)重ねて、再び、続いて、追って、引き続き、頻繁に、何度もあらためて、この後に、これからも、よく
繰り返す言葉わざわざ、どんどん、日々、みるみる、ときどきあえて(お越しいただき)、たくさん、毎日、見るまに、時折
直接的な表現死亡、亡くなる、急死、生きているご逝去、永眠される、突然のこと、ご生前
不吉な言葉・数字終わる、消える、絶える、離れる、切れる、4(死)、9(苦)お開きにする、(故人を)偲ぶ、縁が薄くなる、(数字は避ける)

また、宗教・宗派によっては特定の言葉が使えない場合があります。

特に「ご冥福をお祈りします」という言葉は、仏教用語なので神道やキリスト教では使えません。(詳しくは後述します)

親戚としての服装マナーと注意点

四十九日法要は、忌明けの重要な儀式です。

たとえ親族のみ(身内だけ)の集まりであっても、服装のマナーは守りたいところ。基本は「準喪服(じゅんもふく)」を着用します。

「平服(へいふく)で」の罠に注意!

案内状に「当日は平服でお越しください」と書かれていることがありますが、これはTシャツやデニムのような普段着のことではありません。

この場合の「平服」とは、「略式喪服(ダークスーツや地味な色のワンピースなど)」を指します。

何を着ていくべきか迷ったら、略式喪服(または準喪服)を選べば間違いありません。

男性の服装

準喪服は、光沢のないブラックスーツ(シングルまたはダブル)です。ワイシャツは白無地、ネクタイ・靴下・靴は全て黒で統一します。

平服(略式喪服)の場合は、濃紺(ダークネイビー)やチャコールグレーなどのダークカラーの無地スーツでも構いませんが、親戚という立場ならブラックスーツの方が無難かもしれません。シャツは白、ネクタイは黒無地が良いでしょう。

光る金具(カフスボタン、ネクタイピン)は結婚指輪以外、基本的に避けます。

女性の服装

準喪服は、黒のワンピース、アンサンブル、スーツ(ブラックフォーマル)です。肌の露出(襟ぐり、膝下)を抑えたデザインを選びましょう。

平服(略式喪服)の場合は、濃紺、ダークグレーなどの地味なデザインのワンピースやスーツです。

どちらの場合も、小物には注意が必要です。

  • ストッキング: 薄手の黒(肌がうっすら透ける程度)を選びます。厚手の黒タイツはカジュアルと見なされるため避けましょう。
  • 靴・バッグ: 黒の布製、または光沢のない革製が基本。金具が目立つもの、爬虫類系(殺生を連想)のデザインは避けます。
  • 中敷き: 法要では靴を脱ぐ場面が必ずあります。脱いだ際に、靴の中敷き(インソール)が赤や金など派手な色でないか、事前に確認しておくと安心です。

髪型・メイク・アクセサリー

アクセサリー: 基本的に結婚指輪のみです。着用が許されるのは、「涙」を象徴する一連のパール(白、黒、グレー)のネックレスやイヤリングのみ。ただし、ネックレスが二連(二重)になっているものは、「不幸が重なる」ことを連想させるため厳禁です。

髪型: 清潔感を第一とします。長い髪は、お辞儀(焼香や会釈)の際に髪が顔にかからないよう、黒いゴムやピンで低い位置にまとめます。金髪など明るすぎる髪色は、一時的に暗くするスプレーなどを使用する配慮が望まれます。

化粧(メイク): 薄化粧(ナチュラルメイク)が基本です。ただし、ノーメイクはかえって失礼にあたる場合もあるため、派手な色(赤い口紅など)を避け、顔色を整える程度の化粧をします。

子どもの服装

学校や幼稚園の制服があれば、それが最も正式な服装(正装)となります。ない場合は、白シャツ、黒・紺・グレーのズボンやスカートなど、地味な色の服を着用させましょう。キャラクターものや派手なデザインは避けます。

四十九日で親戚に言葉をかける際の準備

当日の言葉かけや振る舞いだけでなく、事前に準備しておくべきことも大切です。特に香典やお供え物は、親戚だからこそ悩むポイントかもしれませんね。

香典の表書きと金額相場

「お葬式で香典を渡したけど、四十九日でもまた必要なの?」

これ、すごく迷うポイントですよね。

お葬式で香典をお渡ししていても、四十九日法要に参列する場合は、香典(御仏前)は別にご用意いただくのが一般的です。

理由としては、お葬式(御霊前)が「急な不幸へのお悔やみ」の意味合いが強い のに対し、四十九日法要(御仏前)は「故人へのご供養」と、法要後の「会食(お斎)」の費用を参列者で分担する、という意味合いが含まれるからです。

金額の目安としては、お葬式の5〜7割程度に、会食に参加する場合はその費用(5,000円〜1万円程度)を上乗せすることが多いですね。(もちろん、案内状に「香典辞退」とあれば持参は不要です!)

香典の準備で一番間違えやすいのが「表書き」です。私も昔、間違えそうになったことがあります…

「御霊前」と「御仏前」の決定的な違い

仏教の多くの宗派では、故人は四十九日をもって「霊」から「仏」になるとされています。

  • 御霊前(ごれいぜん): まだ「霊」である四十九日の前まで(通夜・葬儀・告別式)に使います。
  • 御仏前(ごぶつぜん): 「仏」になった四十九日法要の当日、およびそれ以降の法要で使います。

結論として、四十九日法要の当日に持参する香典の表書きは「御仏前」または「御佛前」が正解です。(ただし、例外もあるので後述します)

墨の色

通夜・葬儀は

  • 「悲しみの涙で墨が薄まった」
  • 「急いで駆けつけたため墨を磨る時間がなかった」

という意味で「薄墨(うすずみ)」を使います。

しかし、四十九日法要は事前に準備ができるため、「濃墨(こいずみ)」(通常の黒い墨)を使用するのがマナーです。

香典袋(不祝儀袋)の水引

水引(みずひき)は、「二度と繰り返さない」という意味を持つ「結び切り」または「あわじ結び」を選びます。

色は「黒白」または「双銀(そうぎん:銀色一色)」が基本です。(関西地方などでは「黄白」が使われることもあります)

香典の金額相場(親戚関係別)

香典として包む金額は、故人との血縁関係の近さ、参列者自身の年齢、そして法要後の「会食(お斎)」の有無によって決まります。

会食に出席する場合、食事代(一般的に1人5,000円~1万円程度)を香典の相場に上乗せして包むのがマナーです。

以下の表は、会食費を含めた一般的な目安です。

故人との関係参列者の年代(目安)金額の目安
両親20~30代3万円 ~ 10万円
40代~5万円 ~ 10万円以上
兄弟・姉妹20~30代1万円 ~ 3万円
40代~3万円 ~ 5万円
祖父母全年代1万円 ~ 3万円
叔父・叔母全年代1万円 ~ 3万円
その他親戚全年代5,000円 ~ 1万円

※上記はあくまで一般的な目安です。地域やご家庭の慣習によって異なる場合があります。不安な場合は、他の親戚の方と相談してみるのも良いかもしれません。

お札は新札を避けるのが望ましいとされてきましたが、近年は「きれいなお札」であれば問題ないとされています。

あまりに使い古されたお札はかえって失礼にあたります。お札の向きは、袋の表側から見て、お札の肖像画(顔)が裏側(袋の裏面)を向き、かつ下側に来るように入れます。

お供えに適した品物と渡し方

お供え物は、法要後に「お下がり」として参列者で分け合うことが多いため、「消えもの」(食べ物や消耗品)で、「個包装」されていて分けやすいものが最適です。

お供えに適した品物(消えもの)

  • お菓子: 日持ちのするクッキー、マドレーヌ、フィナンシェ、せんべい、羊羹、饅頭、ゼリーなど。
  • 果物: 故人が好きだったものや、丸い形状のもの(縁が切れない)が好まれます(メロン、りんご、ぶどうなど)。
  • 花: 白を基調とした淡い色合いのものが基本です(白菊、ユリ、胡蝶蘭など)。
  • その他: 線香、ろうそく、故人が好きだった飲み物(お茶、ジュース、ビールなど)。

<ちょっとした豆知識>

果物をお供えする場合、個数は奇数(5個、7個など)にするのが一般的です。

「4(死)」や「9(苦)」を連想させる個数は避けます。また、花もトゲのあるバラや、香りが強すぎる花は避けたほうが無難です。

避けるべき品物

仏教では殺生が禁じられているため、殺生を連想させる「肉」や「魚」などの生もの(生鮮食品)は避けます。

お供え物の金額相場と香典とのバランス

お供え物の金額は、香典を渡すかどうかによって大きく変動します。この点を理解しておくことが、遺族への最大の配慮となります。

  • 香典を渡す場合: 3,000円~5,000円程度
  • 香典なしの場合(お供え物のみ): 5,000円~10,000円程度

遺族は、香典に対して「香典返し」を用意するだけでなく、お供え物に対しても「返礼品」を用意するのが一般的です。

もし参列者が「高額な香典」と「高額なお供え物」の両方を渡してしまうと、遺族は両方に対して返礼品を用意する必要が生じ、かえって経済的な負担をかけてしまうことになります。

したがって、香典を相場通り(例:3万円)しっかりと包む場合は、お供え物は3,000円程度の菓子折りなどに抑えるか、もしくはお供え物は持参せず香典のみとするのが、スマートなマナーと言えます。

お供え物を辞退された場合

法要の案内状に「御香典 御供物(ごくもつ)は辞退申し上げます」と記載されている場合があります。

これは遺族の負担を減らしたい、という配慮からです。

その場合は、遺族の意向を尊重し、香典もお供え物も一切持参しないのがマナーです。

良かれと思って無理に渡そうとすると、遺族は受け取るべきか、返礼品はどうすべきか、といった余計な気苦労を背負うことになります。

法要に呼ばれてない時の対応

「親戚だけど、四十九日法要の案内状が来ない…」というケース。

これは、遺族が「家族だけで静かに見送りたい」「参列者に気を使わせたくない」と考えて、あえて小規模にしている可能性が高いです。

その場合は、遺族の意向を尊重し、無理に参列したり押しかけたりしないのがマナーです。「どうして呼んでくれなかったんだ」と不満に思うのは禁物ですね。

もし、故人と非常に親しく、どうしても弔意を示したい場合は、法要の前日までに遺族の自宅に届くように、お供え物(菓子折りや線香など)を送る方法があります。

その際は、法要当日は遺族も忙しいため、荷物を受け取れない可能性もあります。

事前に「〇〇様(故人)にお供えしていただきたく、心ばかりの品をお送りしてもよろしいでしょうか?」と一本連絡を入れておくと、より丁寧ですね。

欠席する場合の連絡と手紙

案内状が届いたものの、やむを得ない事情で欠席する場合。

まずは、案内状の返信はがきで、速やかに「欠席」の旨と、参列できない理由(やむを得ない事情など)を簡潔に記載して返送します。

返信はがきの書き方

招待状の返信はがきには、特有の筆記マナーがあります。

<返信はがきのマナー>

  • 宛名面(表面): 宛名(施主名)の後に「行」または「宛」と書かれていれば、それを二重線で消し、左脇に「様」と書き直します。
  • 返信面(裏面):
    • 「御出席」「御欠席」とあれば、「御」の字をそれぞれ二重線で消します。
    • 「欠席」を〇で囲みます。
    • 「御住所」「御芳名」とあれば、「御」および「御芳」の字を二重線で消します。

香典・お供え物の郵送

欠席する場合でも、香典(現金書留で郵送)やお供え物を、法要の前日までに届くように郵送するのがマナーです。

その際、法要に参列できないことへのお詫びと、遺族を気遣う内容の手紙を添えると、より丁寧な気持ちが伝わります。

添える手紙の例文

現金書留に、現金だけを入れて送るのは失礼にあたります。必ず一筆箋でも良いので、手紙を添えましょう。

<欠席時に添える手紙 例文>

この度は、〇〇様(故人)の四十九日法要にご案内いただき、誠にありがとうございます。

誠に申し訳ございませんが、やむを得ない事情により、当日はお伺いすることができなくなりました。

心ばかりのものを同封いたしましたので、御仏前にお供えいただければと存じます。

〇〇様(故人)が安らかに眠られますよう、心よりお祈り申し上げます。

ご家族の皆様におかれましても、どうぞご自愛くださいませ。

浄土真宗で「冥福」はNG?

これは、私が以前に知って驚いたことなのですが、とても重要なマナーの違いです。

同じ仏教でも「浄土真宗(じょうどしんしゅう)」では、お悔やみの言葉として使いがちな「ご冥福をお祈りします」という言葉を使いません。

理由:「臨終即往生(りんじゅうそくおうじょう)」

多くの宗派では「亡くなってから49日間、審判を受けて仏になる」と考えますが、浄土真宗は「臨終即往生(りんじゅうそくおうじょう)」という教えです。

これは、「亡くなるとすぐに阿弥陀如来の力で仏となって極楽浄土へ行ける」という考え方。

そのため、冥土(死後の世界)でさまよったり、審判を受けたりする期間がありません。

したがって、「冥土での幸福を祈る(=ご冥福をお祈りします)」という概念自体が、浄土真宗の教えと矛盾するんですね。

「御霊前」もNG

同様の理由で、浄土真宗では亡くなった直後から「仏」であるため、49日間「霊」としてさまよう期間がありません。

したがって、通夜・葬儀の時点から「御霊前」は使わず、一貫して「御仏前」を用います。

代替表現

浄土真宗の方にかける言葉としては、以下のような宗教色の薄い表現が適切です。

<浄土真宗での代替表現>

  • 「哀悼の意を表します」
  • 「〇〇様を偲び、お悔やみ申し上げます」
  • 「〇〇様が安らかに眠られますようお祈りいたします」

親戚の宗派が分からない場合は、うっかり「ご冥福」や「御霊前」を使ってしまわないよう、事前に確認するか、宗教色の薄い「お悔やみ申し上げます」や、香典は「御仏前」を使うのが安心かもしれませんね。

四十九日、親戚への言葉かけ総まとめ

四十九日という大切な節目に、親戚としてかける言葉は、参列する側であっても、迎える施主側であっても、悩ましいものですよね。

参列者としては、故人を偲ぶ気持ちと、準備で疲れている遺族を労わる気持ちを簡潔に伝えること。

施主としては、集まってくれた親戚へ、貴重な時間を割いてくれたことへの感謝を伝えること。

言葉の例文や、服装、香典、お供え物といったマナーももちろん大切ですが、一番の基本は、相手を思いやる「心」かなと思います。形式にとらわれすぎず、故人を偲び、遺族に寄り添う気持ちを大切にしたいですね。

この記事でご紹介した基本マナーが、あなたの不安を少しでも軽くし、当日は心静かに故人を偲ぶ時間を持てるよう、お手伝いできたら嬉しいです。

※法要のマナーやしきたりは、地域やご家庭の慣習によって異なる場合も多くあります。

あくまで一般的な知識として参考にしていただき、最終的な判断は、他の親戚の方や、法要をお願いするお寺・葬儀社にご相談いただくことをおすすめします。

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この記事を書いてる人

料理も言葉選びも苦手で、不器用な私。
だからこそ、試行錯誤の末にたどり着いた「リアルな宅配活用術」や「そのまま使える例文集」を発信している、ワンオペワーママのブログです。(6歳&4歳育児中)

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