お世話になっていた取引先の方から、突然届く退職の挨拶メール。
これまでの感謝をきちんと伝えたいものの、
- 「そもそも返信は必要なのだろうか」
- 「どんな内容を書けばマナー違反にならず、相手に失礼がないだろうか」
と、筆が止まってしまった経験はありませんか。
特に、普段あまり接点のない親しくない相手や、立場が異なる社外向けの例文は、いざという時にすぐに見つからず困るものです。
予期せぬ報告に驚きつつも、社会人としてスマートに対応したい、と考えるのは当然のことです。
また、メールには後任者の紹介が書かれていることも多く、後任の挨拶への返信例文は?といった新たな疑問も生まれます。
社内の同僚に送るのとは違う、取引先ならではの配慮点も気になるところでしょう。
近年では、退職の挨拶がラインで届くといったカジュアルなケースもあり、その返信の温度感に迷う場面も増えています。
この記事では、そのような悩みをすべて解消すべく、退職する人にかける言葉の例文や、定番の「お世話になりました」メッセージの例文、さらには少し珍しい退職メールへの返信にさらに返信が来た場合の例文まで、あらゆるビジネスシーンを想定した文例をご紹介します。
この記事を読めば、もう取引先への退職メール返信で迷うことはありません。
- 取引先への退職メール返信に関する基本マナーと注意点が網羅的に分かる
- 関係性や状況に応じた50以上の豊富な返信例文を参考にできる
- 返信が不要なケースと必要なケースを明確に判断できるようになる
- 後任担当者へのスマートな挨拶や今後の関係構築のポイントも理解できる
退職メール返信で取引先に失礼がない基本
退職メールへの返信は、ビジネスマナーの基本が凝縮されたコミュニケーションです。
ここでは、返信の必要性から、心がけるべきマナー、そして状況に応じた基本的な対応方法まで、取引先に失礼のない対応をするための土台となる知識を詳しく解説します。
- 退職メールへの返信はそもそも必要?
- 返信する際に心がけたい基本マナー
- 突然の報告への驚きを伝えるには
- 親しくない取引先への返信例文
- 後任の挨拶への返信例文はどうする?
退職メールへの返信はそもそも必要?

結論から言うと、取引先から個人名義(To)で届いた退職メールには、できる限り速やかに返信するのが鉄則です。
たとえCCに含まれていた一斉送信メールであっても、これまで深く関わってきた相手や、特にお世話になった方であれば、感謝の気持ちを個別に伝えるために返信するのが望ましいでしょう。
なぜなら、丁寧な返信は、退職者個人との良好な関係を維持するだけでなく、後任担当者へのスムーズな引き継ぎを印象付け、ひいては自社のイメージ向上にも繋がるからです。
退職は一つの区切りですが、ビジネスの世界ではいつどこで再び縁があるか分かりません。
「立つ鳥跡を濁さず」という言葉がありますが、それは送り出す側にも言えることです。
気持ちの良いコミュニケーションを心がけることで、将来的なビジネスチャンスに繋がる可能性も秘めています。
ただし、例外もあります。
数百人単位で送られているような大規模な一斉送信メールで、かつ相手との関係性がほとんどない場合は、必ずしも返信する必要はありません。
退職者は多くのメールに対応しているため、全員が返信するとかえって相手の負担を増やしてしまう可能性があります。
返信すべきか迷った際は、
- 「自分宛てのメッセージ性があるか」
- 「感謝を伝えたい特別な間柄か」
を基準に判断しましょう。
返信するタイミングは「即日」が理想
退職メールへの返信は、スピードが命です。
可能な限りメールを受け取った当日、遅くとも翌営業日中には送りましょう。
退職者は最終出社日の業務終了間際に挨拶メールを送ることが多く、有給休暇の消化期間に入ると会社のメールを一切確認しないケースがほとんどです。
あなたの感謝のメッセージを確実に相手に届けるためにも、迅速な対応を心がけてください。
返信する際に心がけたい基本マナー

退職メールに返信する際は、相手の新たな門出を祝い、気持ちよく送り出すための細やかな配慮が求められます。
単に定型文をコピー&ペーストするのではなく、これから紹介するマナーの基本を押さえることで、あなたの誠意がより深く伝わるメッセージになります。
主に意識すべきなのは、
- 「感謝の具体性」
- 「未来への応援」
- 「プライバシーへの配慮」
という3つの柱です。
これらの要素をバランス良く盛り込むことで、丁寧で心のこもった返信メールを作成できます。
感謝の言葉は具体的に
「大変お世話になりました」の一言だけでは、感謝の気持ちは十分に伝わりません。
どのような場面で、どのように助けられたのか、具体的なエピソードを一つでも加えることで、文章に血が通い、ありきたりではない「あなただけのメッセージ」になります。
例:「特に、〇〇プロジェクトで発生したトラブルの際には、的確なアドバイスでサポートいただき、誠にありがとうございました。〇〇様がいらっしゃらなければ、あの難局を乗り越えられませんでした。」
今後の活躍を応援する言葉を添える
退職は、本人にとって大きな決断です。
その決断を尊重し、今後の未来が素晴らしいものになるよう応援する一文を加えましょう。
これは、相手の新しいキャリアを前向きに送り出すための大切な要素です。
例:「〇〇様の豊富なご経験と知識は、新天地でも必ずや大きな力になると確信しております。今後のますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。」
【最重要】退職理由や転職先の詮索は絶対にNG
返信メールで最もやってはいけないのが、退職理由や次の勤務先などをしつこく尋ねることです。
退職の背景には、キャリアアップのようなポジティブなものだけでなく、人間関係や健康問題など、非常にデリケートな事情が隠されている可能性もあります。
相手が自ら触れない限り、こちらからプライベートな領域に踏み込むのは重大なマナー違反です。
相手の事情を最大限に尊重し、詮索するような内容は一切含めないようにしてください。
突然の報告への驚きを伝えるには

これまで深く関わってきた担当者からの突然の退職報告には、誰しも驚き、寂しさを感じるものです。
そうした素直な感情を文章に込めることは、決して失礼にはあたりません。
むしろ、形式的な言葉だけを並べるよりも人間味が増し、相手との関係性の深さを示すことができます。
ここでのポイントは、驚きや寂しさといったネガティブな感情で終わらせず、必ず相手の決断を尊重し、未来を応援するポジティブな言葉で締めくくることです。
感情表現とビジネスマナーのバランスを意識しましょう。
驚きと配慮を両立させる返信例文
件名:Re: 退職のご挨拶(株式会社〇〇 〇〇様)
株式会社△△
△△様
いつも大変お世話になっております。
株式会社□□の□□です。
この度は、退職のご挨拶をいただき誠にありがとうございます。
突然のお知らせに、正直なところ大変驚いております。
〇〇様には、弊社の創業期から長きにわたりご尽力いただきましたので、今後ご一緒にお仕事ができなくなると思うと、寂しい気持ちでいっぱいです。先日の打ち合わせでも、変わらず情熱的にお話しされていたばかりでしたので、本当に残念でなりません。
しかしながら、〇〇様が様々なことをお考えになった上でのご決断かと拝察いたします。
これまで多大なるお力添えをいただきましたこと、改めて心より御礼申し上げます。
末筆ながら、〇〇様の今後のご健勝と、新天地でのますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
(署名)
親しくない取引先への返信例文

名刺交換をしただけ、あるいはCCで名前を見かける程度で、直接的な業務上の関わりがほとんどない取引先の方から退職メールが届くこともあります。
このような関係性が浅い相手への返信に、長々と個人的なメッセージを書くのは不自然ですし、相手に余計な気を遣わせてしまう可能性もあります。
結論として、このようなケースでは無理にエピソードを捻り出す必要はありません。
簡潔かつ丁寧な定型文で、ビジネスマナーに則って対応するのが最もスマートな選択です。
「親しくないから返信は不要」と判断する方もいますが、一言でも返信を送るだけで「礼儀正しい人だな」という印象を残せます。今後のビジネスにおいて、その小さな積み重ねが信頼に繋がるかもしれませんよ。
手短に、かつ丁寧に伝える返信例文
件名:Re: 退職のご挨拶(株式会社〇〇 〇〇様)
株式会社△△
△△様
いつもお世話になっております。
株式会社□□の□□です。
この度は、ご丁寧に退職のご挨拶をいただき、誠にありがとうございます。
在任中、何かとお力添えをいただきましたこと、心より感謝申し上げます。
短い間ではございましたが、ご一緒にお仕事ができましたことを光栄に存じます。
末筆ではございますが、〇〇様の今後のご健勝と一層のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
(署名)
後任の挨拶への返信例文はどうする?

退職の挨拶メールには、後任担当者の紹介が含まれていることが一般的です。
その場合、返信するメールは「退職者」と「後任者」の双方の目に触れることを意識しなければなりません。
したがって、退職者への感謝と労いの言葉に加え、後任者への挨拶と今後の取引継続への期待を両方盛り込むのが、最も丁寧で適切な対応です。
この返信一つで、退職者には気持ちよく引き継ぎを終えてもらい、後任者には「今後も良好な関係を築いていけそうだ」という安心感を与えることができます。
まさに、ビジネスコミュニケーションにおける重要な橋渡しの役割を担うメールと言えるでしょう。
宛名(TO/CC)と返信のポイント
項目 | ポイント | 理由 |
---|---|---|
宛名(TO) | 退職者と後任者の両名を連名で記載する | 双方へのメッセージであることを明確に示すため |
全員へ返信 | 元のメールのCCに含まれる関係者も含め、「全員へ返信」機能を使う | 情報共有の漏れを防ぎ、関係者全員に丁寧な印象を与えるため |
メッセージの順序 | ①退職者への感謝 → ②後任者への挨拶 | まずは退職者を送り出すのが筋であり、話の流れが自然になるため |
退職者と後任者へ同時に送るスマートな返信例文
件名:Re: 退職のご挨拶と後任担当のご紹介(株式会社〇〇 〇〇様)
株式会社△△
〇〇様(退職者様)
△△様(後任者様)
いつも大変お世話になっております。
株式会社□□の□□です。
〇〇様
この度はご丁寧に退職のご挨拶をいただき、誠にありがとうございます。
〇〇様には長年にわたり、公私にわたってお力添えをいただき、感謝の念に堪えません。
特に〇〇プロジェクトでのご尽力には、チーム一同、心より感謝しております。
新天地でのさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます。
△△様
そして、後任の△△様、はじめまして。
株式会社□□にて、本件の担当をしております□□と申します。
これから△△様とお仕事をご一緒できますことを、楽しみにしております。
前任の〇〇様同様、ご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
近いうちにご挨拶も兼ねて、改めてご連絡させていただけますと幸いです。
(署名)
コピペOK|退職メール返信の取引先向け例文
ここからは、さらに具体的なシチュエーションを想定した例文集をご紹介します。
関係性や状況に応じてアレンジしやすいよう、豊富なバリエーションを用意しました。あなたの状況に最も近いものを見つけて、カスタマイズしてご活用ください。
- 社内・社外で使える感謝の例文
- 退職メールへの返信の返信に返すべき?
- 退職する人にかける言葉の例文とは
- 「お世話になりました」への返信例文
- ラインで来た退職挨拶への返信例文
- まとめ|退職メールの返信は取引先へ丁寧に
社内・社外で使える感謝の例文

退職メールへの返信で最も心を込めたいのが「感謝」のメッセージです。
相手との関係性によって、感謝を伝えるべきポイントは異なります。ここでは、社内(上司・同僚)と社外(取引先)という異なる立場からの感謝の伝え方と、そのポイントを詳しく解説します。
関係性別の感謝を伝えるポイント
相手 | 感謝を伝えるポイント | 解説 |
---|---|---|
社内の上司 | 指導・育成・サポートへの感謝、成長できたことへの言及。「部長にご指導いただいたおかげです」など、尊敬の念を明確に示す。 | 上司の役割は部下の成長を促すことでもあります。その指導によって自分がどう成長できたかを具体的に伝えることで、上司としての喜びを感じてもらえるでしょう。 |
社内の同僚 | 協力・協業への感謝、助けられた具体的なエピソード。「〇〇さんのサポートがあったから乗り越えられました」など、対等な目線で感謝を伝える。 | 共に困難を乗り越えた仲間としての絆を表現します。苦労したプロジェクトや、日常の些細な助け合いなど、共有した時間を振り返る言葉が心に響きます。 |
社外の取引先 | 自社への貢献・円滑な取引への感謝。「〇〇様のお力添えあっての成功でした」など、ビジネスパートナーとしての敬意と感謝を示す。 | ビジネスパートナーとして、自社にどのような利益や良い影響をもたらしてくれたかを伝えます。相手のプロフェッショナルな仕事ぶりを称賛する言葉も効果的です。 |
【社外向け】長年の取引先担当者への返信例文
〇〇様には、弊社のメイン担当として10年以上にわたり大変お世話になりました。
特に、5年前の業界全体が不況に喘いだ折、弊社の状況を深くご理解いただき、多方面にご尽力いただいたこと、今も鮮明に覚えております。
〇〇様のお力添えがなければ、今の弊社はなかったと言っても過言ではありません。長きにわたるご厚情に、心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
【社内向け】直属の上司への返信例文
〇〇部長には、私が新入社員として配属された当初から、本当に多くのことを学ばせていただきました。
右も左も分からなかった私を、時には厳しく、しかし常に温かい目で見守り、根気強くご指導いただきましたこと、大変感謝しております。
部長からいただいた「仕事は常に相手の期待を少しだけ超えろ」という言葉は、今でも私の仕事の信条です。
退職メールへの返信の返信に返すべき?

あなたが送った返信メールに対して、退職者本人から「ご丁寧にありがとうございます。〇〇様もどうぞお元気で」といった形で、さらに返信が届くことがあります。
このような丁寧な相手からの再度の連絡に、「もう一度返すべきか…」と悩むかもしれません。
結論から言うと、この段階での再返信は基本的に不要です。
メールのやり取りは、どこかで区切りをつけなければなりません。
相手も、一連のやり取りを締めくくる意図で送ってきている場合がほとんどです。
ここでさらに返信を続けると、無限ループに陥りかねず、退職準備で多忙な相手の時間を奪うことになりかねません。
感謝の気持ちは最初の返信ですべて伝えきる
後から「あれも伝えたかった」と後悔しないよう、最初の返信に感謝や伝えたいことをすべて盛り込むようにしましょう。やり取りを長引かせないことは、相手への思いやりでもあります。
どうしても一言返したい場合の簡潔な例文
もし、既読の印として、あるいはどうしても締めの言葉を送りたい場合は、相手に返信の必要性を感じさせない、ごく短い文章に留めるのがマナーです。
例文1:最もシンプルに
ご丁寧にご返信いただき恐れ入ります。
こちらこそ、本当にありがとうございました。
例文2:少し気持ちを加えて
お忙しい中、ご返信ありがとうございます。
〇〇様のお心遣い、大変うれしく思います。今後のご活躍を心よりお祈りしております。
退職する人にかける言葉の例文とは

退職する人にかける言葉は、その背景や理由によって大きく異なります。
相手の新たな門出を心から祝い、応援する気持ちが伝わるよう、状況に応じた適切な言葉を選ぶことが重要です。
退職の背景は様々で、厚生労働省の雇用動向調査(令和5年)を見ても、「職場の人間関係が好ましくなかった」「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」といった理由が上位に挙がる一方、「仕事の内容に興味を持てなかった」など、次のステップへ進むための前向きな理由で退職を決断している人もいることがわかります。
キャリアアップのような輝かしい理由ばかりとは限らないため、相手の状況を決めつけず、まずはこれまでの労をねぎらい、応援する気持ちを伝えるのが良いでしょう。
結びの言葉「ご自愛ください」は万能
相手の退職理由が不明な場合や、体調不良が懸念される場合など、結びの言葉に迷った際は「どうぞご自愛ください」というフレーズが非常に役立ちます。
相手の健康や幸せを願う、丁寧で温かい表現として、どのような相手にも安心して使えます。
状況別の「かける言葉」と心遣いのポイント
- 転職・キャリアアップが理由の場合
ポイント:相手の挑戦を称賛し、成功を祈る前向きな言葉が中心となります。
例文:「〇〇様の新たなステージでのご挑戦、素晴らしい決断だと思います。持ち前の行動力と明るさで、新天地でもきっと大きな成果を上げられることと確信しております。ますますのご活躍を心よりお祈りいたします。」 - 結婚・出産(寿退社)が理由の場合
ポイント:仕事への労いと共に、プライベートの幸せを祝う気持ちを伝えます。仕事の話よりも、お祝いの言葉をメインにするのが良いでしょう。
例文:「この度はご結婚、誠におめでとうございます。公私ともに充実した日々を送られていた〇〇さんと一緒に働けなくなるのは寂しいですが、末永いお幸せを心よりお祈りしております。素敵な家庭を築いてください。」 - 定年退職の場合
ポイント:長年の功績に対する深い敬意と感謝、そして今後の人生へのエールを送ります。
例文:「長きにわたり、第一線で会社を牽引してくださり、誠にお疲れ様でございました。〇〇部長にいただいた数々のご指導は、私たち部下にとっての財産です。今後の第二の人生が、健康で実り多いものになりますよう、心よりお祈り申し上げます。」 - 体調不良が理由の場合
ポイント:仕事の話には深入りせず、何よりも相手の心と体の回復を願う言葉を選びます。励ますよりも、労わる気持ちを優先しましょう。
例文:「まずはご自身のことを第一に、どうかゆっくりとご静養なさってください。また元気なお顔を拝見できる日を心待ちにしております。何も気兼ねなさらず、治療に専念されてください。」
「お世話になりました」への返信例文

「大変お世話になりました」というフレーズは、退職挨拶の最も基本的な言葉です。
これに対して「こちらこそ、大変お世話になりました」と返すのは定型文ですが、それだけでは事務的な印象になってしまいがちです。
この定型句に、相手との関係性を示す具体的なエピソードを一つだけ加えることで、返信は一気に血の通った温かいメッセージに変わります。
「自分との仕事を覚えていてくれたんだ」と相手に感じてもらうことが、感謝を伝える上で非常に効果的です。
記憶に残るエピソードの選び方
- 自分が助けられた経験:「〇〇の件で困っていた際、親身に相談に乗っていただき、本当に助かりました。」
- 相手の仕事ぶりに感銘を受けた経験:「〇〇様のプレゼンテーションはいつも完璧で、多くのことを学ばせていただきました。」
- 共に何かを成し遂げた経験:「昨年、力を合わせて〇〇を成功させられたことは、私にとって最高の思い出です。」
エピソードを加えた具体的な返信例文
こちらこそ、大変お世話になりました。
特に、昨年ご一緒させていただいた〇〇の展示会では、私の至らない点をいつも温かくフォローしていただき、本当に感謝しております。
〇〇様にご指導いただいた、来場者への細やかな気配りの精神は、今後も私の仕事の指針として大切にしていきたいと存じます。
ラインで来た退職挨拶への返信例文

近年、ビジネスコミュニケーションの主流はメールからビジネスチャットへと移行しつつあります。そのため、LINEやその他のチャットツールで退職の挨拶が届くことも珍しくなくなりました。
LINEで返信する際は、メールほど形式にこだわる必要はありませんが、親しい間柄であっても、ビジネス上の関係であるという一線は守る必要があります。
基本的なマナーや相手への敬意を忘れず、ツールの特性に合わせたコミュニケーションを心がけましょう。
比較項目 | メールでの返信 | LINEでの返信 |
---|---|---|
文体 | です・ます調(敬語) | 丁寧語を基本としつつ、少し柔らかい表現も可 |
形式 | 宛名、挨拶、署名など形式を重んじる | 形式にはこだわらず、本題から入って良い |
絵文字・スタンプ | 原則として使用しない | 相手との関係性によっては、感謝を示すものを1つ程度なら可 |
関係性に応じたLINEでの返信例文
▼比較的フォーマルな相手への例文
〇〇様、お疲れ様です。
この度はご丁寧にご連絡いただき、ありがとうございます。
退職されるとお伺いし、大変驚いております。
〇〇様には何かとお力添えをいただき、心より感謝しております。
今後のますますのご活躍をお祈りしております。
▼親しい間柄の相手への例文
〇〇さん、ご連絡ありがとうございます!
退職されると聞いて、とても驚いています。〇〇さんがいなくなるのは本当に寂しいです…。
プロジェクトではいつも助けていただいて、本当に感謝しかありません。
〇〇さんと一緒に仕事ができて、すごく楽しかったです!
新しい環境でも、〇〇さんらしく頑張ってください!心から応援しています!
まとめ|退職メールの返信は取引先へ丁寧に

この記事では、取引先から届いた退職メールへの返信について、基本的なマナーから具体的な例文まで、網羅的に解説しました。突然の知らせに戸惑うこともあるかと存じますが、大切なのは相手への感謝と敬意を忘れず、丁寧に対応することです。最後に、本記事の重要なポイントをリストで振り返ります。
- 取引先からの退職メールには可能な限り返信する
- 返信のタイミングはメールを受け取った当日か遅くとも翌営業日が鉄則
- メッセージの基本は「感謝」「応援」「プライバシーへの配慮」の三本柱
- 退職理由や転職先といったプライベートな内容の詮索は絶対に行わない
- 個人宛(To)で届いたメールには必ず返信する義務があると考えよう
- 関係性が希薄な相手からのCCメールへの返信は必須ではない
- 感謝を伝える際は具体的なエピソードを一つ添えると気持ちが伝わる
- 驚きや寂しい気持ちを率直に伝えても失礼にはあたらないが最後は応援で締める
- 親しくない相手へは長文を避け簡潔かつ丁寧な定型文で対応する
- 後任者が紹介されていたら退職者と後任者の両名に宛てたメッセージを作成する
- 一度返信したメールに再度返信が来ても再々返信は基本的に不要
- 相手の退職理由が分かる場合はその状況に合わせた言葉を選ぶ
- 結びの言葉に迷ったら相手の健康を気遣う「ご自愛ください」が万能
- LINEでの挨拶にはメールより少し柔らかい表現で返信しても良い
- 心のこもった丁寧な返信は巡り巡ってあなた自身のビジネス評価を高める
退職する貴方へ:もし相手から心のこもった返信が届き、もう一度お礼を伝えたい場合は、こちらの記事が参考になります